こんにちは、MAKOOTOです。
私、曲を作っていました。
そしてそれが完成しました。
やったぜ!
ふぃ~、やっと出来上がったわー、あー良かったー。
よし、聞き返してみよう。書き出しは問題ないかな?
「♪~~♪~~・・・ ヂッ ♪~~♪♪~~」
あれ。
なんかちっちゃくノイズっぽいのなかった?
え、何だ。
正直、気のせいにしたい。
でも、気になる。
もっかい聴くか・・・(←数回ループ)
「♪~~♪~~・・・ ヂッ ♪~~♪♪~~」
げ。
やっぱいってる。
ヂッて聴こえたーーー!!!
あああやっぱ気のせいじゃねえぇぇなんだよこれええええ!
というわけで、またもや謎のノイズが乗ってしまったようです。
前回の記事はこちら
録音されたオーディオの「プツッ」というノイズを一発で除去する方法
作者が自分である以上、めんどくさくても見て見ぬふりは出来ません。
自分以外、直す人なんていないんです。
そのまま世に出すわけには・・・いかないですよね。(笑
解決を試みてみましょう。
まずは原因を探ろう
ノイズが乗る時の大まかな原因としては、
- 音の帯域が被りすぎた?
- リミッターで音を潰しすぎて音割れした?
- 折り返しノイズか、はたまた倍音干渉でもした?
- 謎のラジオでも受信した?
・・・などをまずは思いつきます。
(ラジオはギターをライン録りしてる時たま~に受信することがあります(笑))
さくっとまとめると、
音同士の干渉
です。
音を同時に多く鳴らしている場合は特に顕著です。
ただ、音同士の干渉といっても、具体的にどういう組み合わせで発生したノイズなのかは上記の通り、様々あります。
音同士がぶつかり合って発生するノイズと聴くと、
爆音同士がぶつかって、
ブ・ブ・ブ・ブ・ブ・・・!!
みたいに音が篭って聞こえるケースを思い浮かべますよね。
大きな爆発音を間近で録音した動画みたいに。
2013年、ロシアに隕石が落ちてきた時の動画です。
かなりの衝撃的な出来事で、一時話題になりましたよね。
この動画の丁度1:00辺りが分かりやすいと思います。
音がめちゃくちゃ歪んでる。
ちなみに、エレキギターのあのギュイーンとかザクザクいう音も、音が歪んでます。
厳密に言うとノイズ音とも言えてしまうのですが、
エレキギターの場合は意図的に歪ませて、
それを使ってます。
ロックやメタルなど、もはや当り前のジャンルですが、
言い方を代えるとノイズ音と原理は一緒なんですよね、実は。
ノイズと思われる箇所を特定して原因を探る
サンプルを用意してみました。
フェードインしてきた、丁度0:01になる辺りで、少し音の上のほうでヂッて鳴ってます。スネアの16連のところです。
「ズッ タン ズッ タン ズタラタン」
の、タラタのところ。
最初は、ぶつかり合って発生したノイズかなと思っていたのですが、
よくよく聴いてみると、意図した音はしっかり出ています。
あからさまにバチッとはしていないんです、実際のところ。
はてなぁ・・・?
■ドラムだけver.
元々こういう音で、スネアのフィルを入れていただけということがわかります。
というか調べてみて、途中で気付きました。
「あれ、これノイズじゃないな・・・?」と。
はい。
ノイズではありません。
あれーーーー!?
上で散々、音がぶつかり合ってとか書いていた割に、
ここでまさかの
勘違い・・・!?
ここで一瞬、路頭に迷いかけます。
よくわからなくなって、ノイズっぽい音に向かって
おまえなんか猫のうんこ踏め!!!!
とか思い付きます。
音の干渉のノイズでないなら、さっき感じた「ヂッ」て違和感て何だ?
理屈では、何も間違ってない。
なら、問題視することもない・・・はず。
「ノイズ」という認識
それでも私は、
どーしても気になるんです。この音。
このフィルは、曲内の他の部分にも同様に使っていますが、
他の箇所は特に問題ないんです、聞いてても。
どうしてもここのフィルだけは気になる・・・
これ、結構大事なところなんですけど、
一見、問題がなさそうに思われる。
しかし、例え理論的に問題が無くても、
何も考えずにパッと聴いてみて違和感を強く受けたら
それはそれでアウト
なんです。
なにかしらダメだったんでしょう、自分の感性からしてみれば。
音楽には結構こういうところがあります。
理屈よりも感性の方を重視する傾向が大きい、という部分。
この場合だと、理屈上問題ないよと言っても、
聴いてる人間がノイズだと認識した時点でそれはノイズになります。
「どんなにクオリティが高い曲でも、あんまり好きじゃないから聴かない。」
これは至極当り前のことでもあると思いますが、
音というものは、そもそも目には見えないし手で触れられない。
触れられるのはそれを出す楽器であって、音自体じゃない。
その音どこ?って言っても、振動ですから。
音楽というモノは、境界線がすごーく曖昧なんです。
音楽に「これ」という答えはない。
音楽をやってる人は、この言葉よく口にしてるんじゃないかなーと思います。
「ハマってて、かっこよかったらいいと思うよ!!」
上の画像の方もそうおっしゃってくれています。
というかめちゃめちゃ賛成してくれてる。とても嬉しいことです。
ただ、だからといって出鱈目に音を並べただけで音楽かと言われたら、
それもまぁ音楽なんですけども、
それが好きか嫌いかはまた別ですよね。
今の世で音楽として通じるものを作るには、
やはりある程度の知識や土台が必要になります。
ただし、「決まれば、それでOK!」という認識も強いのが音楽の特長です。
気になる音の箇所を修正する
他の箇所は問題ないのに、
ここだけ気になる音を発生させていると耳が判断した時点で、
結果的に、音の干渉によるノイズと同じという事になります。
この、自分の中でノイズレベルに感じる音は、
そこのタイミングでのみ鳴っている、
この音と、その他の同時に鳴っている音との重ね合わせで生まれている。
このフィルを使ってる他の箇所は、やはり微妙に音の鳴りも構成も違う。
音の重ね合わせで、妙に飛び出して聴こえたりとかたまにするんですよね。
シンセの音作りなんかは、むしろそうやって新たな音を作り出します。
さて、長くなってきたので、もうこいつをサクッと解決してみましょう。
フィルを止めて、ただの単発にしました
0:01のところ、タラタンをタタンにしました。
ここでのフィルのアタックが、中高域の濁りを刺激するような音なので、
16分のフィルをやめて、8分のスネア単発に差し替えます。
そして、もちろん録音もやり直します。
私は基本、全ての音データをオーディオに変換してからミキシングをするので、
むしろこの録り直しが多少めんどくさいが為に、ノイズが出た時はよく叫びます。
嘘であってくれと・・・!!(笑
録り直し終わったら、再度全体と合わせて聞いてみます。
うん、ばっちりですね。スバラシイ。
そもそも違うところが凄い気になるんですけど、というケースはナシで
ちなみに完成版はコチラ
終わりに
今回のノイズ除去に関しては、具体的なノイズ除去方法というよりは、
・客観的にも含めた上で、ノイズと認識されるのか・されないのか
と、
・音同士の重なり合いで意図しない音(ノイズ認定)は出ることがある
ということの記事になりました。
それと、上で
「理論的に問題が無くても、感覚で違和感を強く受けたらアウト」
と書きましたが、
この逆パターンの方が、音楽経験が浅い段階ではよくあります。
私自身も、音楽に関する経験はまだ全然足りないと思っています。
むしろ上限なんてあるのかと思うくらい。
ただし、これまで培われてきた、
色んな曲を聴いて刺激を受けて、あれこれ試行錯誤して、
そうやって出来上がってきた今の自分の感性を無視することは一番良くない。
理論と感性、一見違うようでこれは表裏一体のもの。
今回は感性を優先させる内容で進めましたが、
バランスは、大事です。
ノイズが具体的にどういった音の重なり合いで出るのかとかは、
また別の機会にしようと思います。
それでは!