【2017年秋M3】『BATTLE COLLECTION 3』を聴き終えての感想

sayaquさん主催、文字通りバトル曲を主題にした、

 

『BATTLE COLLECTION 3』

 

これに関しては曲数が多かったので、是非まとまった時間を取って感想を書きたかった。最近ぷちレビュー屋みたいなブログ記事が続いてますが、これは私なりのインプットの一つの形なので問題ないのです、ええ。

 

さぁ、聞いていこうじゃないか。

仮に1作品のゲームがあったとして、それに3つの戦闘曲が使われていると仮定すると、50曲はだいたい15~17作品のゲームが平均あることになる。それくらいのゲームのバトルサウンドを聞き込んだとなれば、きっとバトルマスターになれるに違いない

バトルマスターって、「がんせきおとし」とか使えたっけ・・・?忘れた(ドラクエ脳

 

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BATTLE COLLECTION 3

1.For the Glory

Tsurugi(kt of 24)さん作。

バトルものながら、その中でもオープニングに相応しい物語の始まりを感じさせる曲。バトルものにギターサウンドというド定番中のド定番。この曲にはオープニングを感じさせるというよりは、主人公が堕ちるとこまで堕ちて、そこから一転、一大復帰したような壮大なロマンと哀愁を感じさせる曲展開になっています。

イントロの高速ギターリフとコーラス、続くピアノの高速アルペジオから始まり、メロディアスなリードギターがガチ勇者を感じさせる。これはまじでかっこいい。休符の使い方とか上手いし、さすがTsurugiさんだなぁと。ちなみにラストからまたこの頭に戻って曲を聴くとほんと始まりという感じがしてすんげーかっこいい。

 

2.The Burning Fist Of Revenge

清水 嶺さん作。

嶺さんといえば、ケルト系民族音楽の印象が強いのですが、この曲はガチでデスメタル。デスボイスもしっかり発声されていて、ギターの音、ソロ部分もちゃんとデスメタルやっててほんとこの人の多彩ぶりなんなのギャラクシーなのと思ってしまう。民族の色を一切感じさせない。この曲聴いたら普通にデスメタルの人だと思い込んでしまう完成度の高さ

ギターの音作りと、ドラムの音とか、ほんと研究しているなということがよくわかります。グレンラガンのヴィラルとの戦闘の時にこういうゴリッゴリのバリッバリのしかも丁度良い柔らかさのあるBGMがかかっていたのですが、ああいう重々しいイメージですね。タイトルもあいまってクソかっこいい。

 

3.Punishment

Winna Striveさん作。

ウィナさんはメロスピを心から愛しているだけあって、様式美すぎるくらい様式美。10年近く経ってもその哀愁さに色褪せるところを感じない。しかしこの曲はウィナさんの楽曲にしては速くないんですよ。しっかり戦闘のリズムというところが意識されている。

バテンカイトスを思い出しますね。メタル系として、ツインリードとピアノでこれでもかといわんばかりに戦闘の悲しさを物語っている。ストリングスがまた高いところで鳴ってるのも美味しいですね。バスドラの踏み具合がメタラーらしくて好きです。

 

4.Red Warriors

rsyさん作。

イントロにギターの音を使ってはいるのですが、それがセンターにあり、リードのオルガンが左右に振られていると言う構成から、一対一を彷彿とさせるどこか神秘的な感じのある曲。要所要所でベースが非常に高速に動くところがなんか良い。かっこいい。近未来的な印象で、マシーン相手の戦闘といいますか。

シンプルな曲展開そうで、実は目立たないようにセンターにオルガンらしき音色が重なってるのがまた良いです。後ろで鳴ってるシンセも空間を感じさせる。繰り返しが多い中、ベースがしっかり動いているところに不思議と飽きを感じさせない。これは上手い。

 

5.FateRival

ワカユウさん作。

私の個人的なイメージなのですが、イントロでキングコングのような凄い強い敵が想像できてしまった。Bメロのキメから、サビに入るところがめっちゃ美味しいギターサウンド系バトル曲。コーラスとリードギターのメロディがかっこいい。

全体を通しての緩急の上手さもあるのですが、その繋ぎやキメの部分の間の作り方が非常に上手いなと思ってしまった。スネアの時もあるし、ギターの時もあるし、なんていうんですかね、上手いんですよ。この曲の展開がもうまさに「宿敵」に相応しい。というか50曲中5曲目でライバル戦って早くないですか(笑)密度の濃さが伺えます。

 

6.Hero vs. Deja-Vu

Daisukeお姉さん作。

イントロの小さい光から、戦闘の展開が一気に開いたような感じがしました。曲を通して様々な戦闘の効果音が入っていて、それがまた走馬灯のように感じて非常に印象的。ブラスと小気味良いリズムがまた美味しいですね。Undertaleのアズゴア戦を思い出しました。効果音が、効果音として鳴っているところと曲の一部になっているところの境界線がまた良い。

曲の速さは決して速いわけではないのですが、淡々とこれまでのことを思い返しながら、どこかで胸がえぐられるような、どこか泣き出してしまいそうな悲しさを感じてしまった。私こういう曲大好きなんですよ。上手く言えないけど。最後明るく終わって、二つのモノが倒れる音が聞こえますが、これは・・・相打ちなのだろうか。

 

7.Barrage

Rutlδさん作。

EDM風の、太いけど柔らかいシンセ音が気持ちの良いサイバー系バトル曲。マシーンが意思をもって人間に近い挙動をしているようなイメージがあります。私はこういう曲あんまり作れないのでメチャクチャかっこいい。1:21辺りの一瞬潜り込むような音使いと3連符のところ、何度か聞き返しました(笑

この音がせり上がってくるような盛り上げ方や飛び交うようなシンセ音、ほんと何度聞いても飽きないのが凄い。これだけ音が自在に動いていて、展開も豊富なだけで十分なのに、曲としてコード展開もしっかり入っているので、何度も聴くことになるバトル曲なのにまだ聴いていたくなる。ループBGMの鏡だなと思いました。

 

8.Keep your Ambitions!

Rwiさん作。

この曲は~~~!!洞窟物語大好きな私にはこれはとても美味しいですぞーーー!!ピストンコラージュの音、忘れちゃいましたがこれもしかして使ってるんじゃないか・・・?だとしたら美味しすぎる・・・。

チップチューンに分類されるのかもしれませんが、波形メモリ音源で作られたようなサウンドがまた美味しい。ノイズ音がスネアの代わりになっているところと、サーッと後ろで音の厚みを加えているところがまたシブい。カウンターメロディが後半ずっとメインメロディに寄り添っているところなんか、カーリー背負ってるみたいで(略)。転調も含んで、最後まで展開にしっかり気を遣っていて、いやー素晴らしい。

 

9.Our Battle

せーらんさん作。

ピアノとストリングスから美しい河の流れを感じさせつつ、ノリの良い展開を彷彿とさせながら、Aメロ、Bメロ、サビに素早く移ったかと思ったら実はそのあとにもう一個サビがあったという、矢継ぎ早の戦闘にピッタリの曲。目まぐるしく移り変わる戦闘をこうまで細かく展開分け出来るのはすごい

私が少し彷彿とさせたのがスーファミ時代のファイナルファンタジーと、東方系に近いどこか和風さを感じる旋律。しかし丁度曲の間にEDM系のシンセ音がガツッと入ってくるんですよねー・・・なんちゅう多彩さ。聴き応えありすぎて3分弱があっという間でした(笑

 

10.SOLAR_Ba

十字ロさん作。

軽快なピアノから始まり、クロノトリガーのカエルを思い出すようなノリのある勇敢さを醸すリズムとプログレ風コードワーク。これも非常にかっこいい。その後の中盤のチップチューン風サウンドがゲームのアクションをやってる!という感覚がして楽しくなるのですが、ここで落ち着いたかなと思ったらまた動く。もう技術が詰め込まれすぎてて一言で言い表せないのが本音です。空間を感じさせるんですけど、なんの戦闘でもあいそうな万能さも感じます。

よく聴いていると、リズムも結構細かく違っていたり、パーカスの展開も一回聴いただけじゃ把握出来ないくらい細かい。シンセ音なんか、サステイン短めで印象付けているかと思えば今度は伸ばして滑らかにしているとか・・・レベル高いっす!(笑

 

11.vainglory encouter

MachiaWorksさん作。

ストリングスから緩やかなベースでぐいんと引っ張られる戦闘曲。ピアノとストリングス、それに緊張感を煽るシンセ音と軽快なドラムが、気の抜けない緊迫したバトルを感じさせます。なんだか渦の中で不安定ながら敵と対峙しているみたいな。

ストリングスの存在感が、ひたすら時空の流れを突き進んでいるような感覚を作りますね・・・パーカスの鳴りも荘厳さを作り出して、対峙している敵は人型ではなく、何か大きな「存在」みたい。ゾッとする部分と言うよりは、そういうものであるという。なるほど・・・vaingloryとは虚栄とのこと。見えざるものということなんですね。勉強になります。

 

12.Black Glass

主催のSayaquさん作。

これもダークな感じのする神秘的なサウンド。ベースがボワンとした不透明さを感じさせるところに、どこか影を追いかけるような駆け抜ける戦闘がイメージできました。リズム隊が左右に安定してありながらベル系のメロディが、点いては消えて、という一瞬の揺らぎを感じてすごく上手い。

後ろのピアノが焦燥感をどこか駆り立ててきつつ、ストリングスのざわめきが精霊みたい。怖さは無くて、ただひたすら透明感がある。どこか同じところをぐるぐる回っている錯覚にもなります。後半ピアノを呼び水に終盤まで持って行くところが非常にかっこいい・・・。

 

13.ベルトコンベア・キラー・ロボット

石田金時さん作。

一転、四つ打ちの明るい楽曲。タイトル通り、機械的に動くロボットが対戦相手なのですが、この敵と対峙する時は楽しい気分になるので何度も戦いたくなります。このロボはほんと何も考えてなくて、長年のプログラムが研ぎ澄まされすぎて動きが楽しくなっちゃった!みたいな陽気さを感じました。

後ろからゴォォォ!!というドでかい風をまとっているので、結構でかいロボットなんでしょうね。リバース的なシンバルの存在感がアホみたいに大きくて、曲の陽気さもあいまって楽しい。このロボとは何度も戦闘したい。尺が短いのがもったいないくらいです。もっと聴いていたい(笑

 

14.Valhalla

鷺莉さん作。

イントロが「ヴァルハラ」と名づけられる通り、非常に壮大な雰囲気から始まります。キックの音がどこか機械的でいて、シネマティックとデジタル音が融合したような、でらかっこいい曲。機械に取り込まれたヴァルキリーってこんな感じなんでしょうね。(ナデシコのユリカとか言ったら古いか

ピアノとストリングス、コーラスのコラボがまたすんごいかっこいい。ピアノのアタックが剣戟を感じさせるといいますか、哀愁とは違う、悲しく美しいバトル曲。特に後半のピアノなんて、円舞しながら崩れ落ちるような、虚しくなるような・・・ディレイの透明感がもう悲しく響く言葉にならない叫びにしか聞こえない。はー・・・、言葉にするのも億劫になってきた(笑

 

15.四神獣乱舞

nuuiさん作。

和風だ!和風の曲だ!何とは言えない伝統の力強い弦楽器!メロディは日本風なんですけど、楽器の感じが大陸を思わせます。どこか空間のある雅な舞台で妖怪含めた神様たちと踊りながら戦闘している感じがしました。私の感覚でいうなら、「大神」よりも「俺の屍を越えていけ」に近い、まざりっけのない純粋な歴史を感じる。

四つ打ちサウンドはこの日本の踊りにすごくよく合いますね。イントロの静かな和楽器と鼓の音など、非常に上品。雅だーなんか嬉しくなってしまう。鈴の音がまるで虫も一緒に踊りに混ざっているかのようで、生き物皆集まってるイメージに胸が熱くなる。これももっと聴いていたくなる。

 

16.勝利は我が手中にあり!

ネギたそ。さん作。

これはーーーー、和風ダイゼンガーみたいだ!熱い!多分ギターの音が私にスパロボさを感じさせたのかもしれません。前曲の「四神獣乱舞」と尺が2:36と同じところも面白い。和太鼓が強調的に使われていて、プレイヤーを鼓舞する力強さと背中を後押しするイカした毘沙門天をイメージしました。

笛の音が風を作り出し、太鼓が雷のようでまるで風神・雷神のよう。キックが四つ打ちで、ベースが気持ちよく動き、要所要所で和太鼓がドドンと鳴る。般若心経を唱えるかの如く、念仏的な効果音的演出がすげー良いです。ニヤニヤしてしまう。しかし、タイトルの通りドラマティックに曲が描けるって、凄いですよ。さっきから胸熱すぎるんですけどどうしたもんだ!

 

17.僕のRPG Ver.FC

あいともさん作。

おお、チップチューン!実際にゲームをプレイしているような操作効果音からオープニングが始まります。なんて和やかなオープニングなんだ・・・と思いきや、突如街が燃えて敵が現れたかのように戦闘シーンに入ります。なんだこのドラクエ4の第5章のような平和から一転地獄をみるかのような展開。美味しすぎる(笑

でもレトロなBGMなのでそんなに重さはなく、楽しいファミコンをプレイしている感じです。そして最後にズバッと斬られて(この音作りが印象的で素晴らしい)、何やら語りが入り、そこからノイズアウトします。なん・・・だと・・・お前にはまだ早すぎるとゲームに拒絶されたような感覚がニヤついてしまう(笑

 

18.Footsteps

Nabecさん作。

チップチューン続きです。この曲はファミコン音源として非常に完成度が高いように思われます。ファミコン時代の音の独特の揺らぎがあって、音使いがほんとに長年ファミコンの曲を作ってこられたような達人さを感じる(1988~1990年頃の当時の作曲家さんたちが慣れてきた様な)。ノイズのパーカス部分の使い方がまごうことなき達者な印象。

こういうチップチューンの、どんな戦闘シーンでも合いそうな王道のBGMを作れるって今やロストテクノロジー扱いなところがあるので、ほんと凄いの一言。この音の発生の一瞬の立ち上がり・・・上手く説明できませんが、自分のチップチューンがクソみたいに思える。pAPUの仕様でここまで存在感を作り出せるというこの力強さ・・・勉強になります。

 

19.Different Dimension

ちびファイさん作。

チップチューン続き3曲目。こちらも完成度が高く、非常にかっこいいです。こうして聞き込んでいくと、アタックを少し遅らせていてそれが揺らぎを作っていること、ノイズを使用したパーカッションの使い所が非常に多彩なのだということが少しずつわかってきます。ベースの動きがめちゃくちゃかっこいい。

通常戦闘というよりは、こちらもボス戦を彷彿とさせる緊迫感があります。矩形波等、機械的な信号の音色にも関わらず、そういった怖さは感じず、小さなブラウン管モニター内の強敵と戦っているぞという感じのある、臨場感ばっちりの楽曲。スタンダードな曲展開にも関わらず、全く飽きがこない。素晴らしすぎます。

 

20.中ボス1

Warrさん作。

ファミコン風ノイズから入り、チップチューン風のリードながらセンターにエレキギターとドラムが入っている展開が、ゲームの画面からリアルが出てきたようなメタルとチップチューンの融合曲。モノラル風で攻めてくるのかと思いきや、後半コーラスがステレオで入ってくるので二次元から三次元に変換しかかっているような面白さを感じます。演出が上手いです。

バッキングのギターが生でしかもかなり美味しいサウンドなので、かなり極悪なボスなのがわかります。フェードアウト前の最後の一瞬、音にステレオ感が増すので、なんかゾクッとしました。こっち側に来るの・・・!?みたいな。こういうあまり例にない演出って、センスを感じてしまうんですよねぇ・・・。

 

21.閃光

Ravusさん作。

ピアノの存在感が印象的な、どこか優雅さを感じさせるバトル曲。真ん中のドラム、大きく広がるストリングスと、広い空間を感じさせる包み込むようなサウンドで、戦闘曲ながらどこか安心感を与えられる感覚があります。

弦楽器の旋律と音が非常に優しいので、戦の悲しさを強く感じる。タイトルが「閃光」とあり、命の一瞬の輝きを思わせる・・・。広く響くドラムのシンバルがオーケストラのシンバルかの如く響く残響がまた心に染みる。剣を一振り振るうたびに零れ落ちる涙みたいで、かなり泣けるのは私だけでしょうか。

 

22.CRIMSON FIRE DRAGON

イノウエサオリさん作。

おお、スーファミ時代に感じたような躍動感がオーケストラ風にイメージされている・・・心躍るようなスネアが印象的な戦闘曲。SFC(スーファミ)からPS(プレステ)時代に以降する時のスクエア作品を思い出すと同時に、なぜかゼノサーガが浮かびました。

下手に歌モノのようなメロディを作らずにいるので、戦闘の状況がより客観的になりますね。これも勉強になる・・・。ただただ、圧倒的な敵とガリガリ戦っているけどなかなか状況が変わらない。といいますかタイトルに「ドラゴン」て付いてました。確かにそれなら状況がすぐに変わるわけがないよね、ドラゴンて最強種だし(笑

 

23.BAD SLIME

siroimuさん作。

え、これ・・・見た目凄い弱そうなんだけど突然変異みたいに生まれたやばいスライムが敵ですよね。めちゃくちゃかっこいいスライム戦。この曲を聴くと、突然変異で生まれたらきっと最初は孤独だったはずなんです。その中で生き抜く力を他の同族とは違う形で学ぶしかなかった。でもこのスライム、超いいやつなんですよね。困っているヤツを見たら放っておけない。

そんなドラマティックさがイメージされるようなリズミカルでクールな楽曲。この根が一途でひたむきな曲を聴いていると、胸が熱くなる。このスライムはわきまえているんですよ・・・現実を受け入れてるんです。どんなに強くとも自分がスライムの枠を超えることは出来ないということを。そんな楽曲のバランスの良さを見事に表現されていると思いました。美しい。

 

24.Ancient Guardian

柄杓毘売命さん作。

こちらもドラマティックな展開の楽曲。SC-88proを思い出すディストーションギターと、様式美的なメロディラインが泣きのツボを刺激してくるかのようです。このギターやストリングスの独特の音色などを聞いていると、何かを思い出しそうな、そういう感覚があるのが不思議なんですよね。

この古代のガーディアンとの決戦も、様々なドラマを経てきた上での対峙なんだろうなと思います。サビのコードの展開がメタル系によくあるメロディアスさとはちょっと違うのですが、様式美的なものを感じて仕方がない。この展開好きです。そしてさっきから私の中で胸熱展開が一人で続いています。大丈夫だろうか、生き残れるのか。

 

25.Dancing Black Thunder Part2

タチやんさん作。

電脳世界のバトルを彷彿とさせる曲。こちらはチップチューン要素も感じられるので、より電子の世界が視覚的に見える形での戦闘曲を思わせます。私の表現で古くて申し訳ないのですが、初代バーチャファイターのデュラル戦のような、ターミネーター2の液体金属人間のような、電脳世界の何かが具現化したような存在感があります。

こちらもメロディラインをメインで作らず、純粋に音を配置されたような楽曲に客観性といいますか、余計な感情が排除されたような印象。少しずつ周波数に揺らぎが加えられているのか、波動の世界に埋没したような感覚になる。

 

26.Dear “xxx”

morilynさん作。

おお、ピアノの音が歪んで荒廃したような世界を感じるぞ!SFの世界で荒れた大地に宇宙から降り立ち、まだ電源の入っている無人の施設に入り込んだかのような楽曲です。古い研究施設というイメージでしょうか、研究内容もあまり口外できないもので、どこか歪んで狂いが生じているといいますか。音やリズムのズラシに、世界の軋みの演出を感じる素晴らしい曲。

音が不意に途切れたりノイズが走ったりする音が、放置された場所を上手く表現していると思いました。この曲の雰囲気から察するに、相手は戦っているという感覚はないんでしょうねきっと。ただ、まとってくるような、何もわけがわからないまま、相手が傷ついていることも感知できないまま。おお・・・すごい。見事な表現すぎる。タイトルがまた意味深すぎて困る(笑

 

27.Glitch

NTK worksさん作。

これは・・・何ですか。果てしなくかっこいい故障曲なんですけど。この秩序と崩落のギリギリを攻め抜くサウンドの叩み掛けは、壊れた世界が急速に再生し、また同時に一瞬で崩れようとする刹那の連続を感じる。しかしサウンドの作りからその一個上に整然とした世界があるように思われてならない。

戦闘曲として聞くと、まずどう戦っていいのかの糸口がまるで掴めないファーストコンタクトなんじゃないでしょうか。攻撃が効いているのかどうかもわからないし、相手が何をしてくるかというパターンもまずわからない。でもそこに確かにいる、まさに正体不明。これほどの音使いをバトル曲で聴くことは極めて稀だと思います。こいつに遭遇したら次はいつ会えるかもわからない。そういう意味でこの曲を聴けている私は非常に幸運だと思ってしまった。ただ、凄い。凄い故障・・・なのか。

 

28.Unsaturated Gravity

startide / hiroさん作。

めちゃかっこいいベースの振動音と右から左に走り抜ける金属系音色から始まる、サイバー界とシネマティックが融合したような、膨大な時空の圧縮を感じさせる楽曲。かと思いきやそれは序章だったようで、雄大な大ボスと戦うロックテイストも織り交ざった大きな存在を感じる展開に繋がりました。ドラムがロック調とオーケストラ様式の合体版みたいで、もはや新ジャンル。凄い・・・新しい世界ありますよこの曲。

色々詰め込まれていて、言葉がおっつかない。4分超えがあっという間。音の空間の使い方といいますか、臨場感が素晴らしく表現されていて、なんだろう。音の魔術師みたいな感覚あります。とにかく舞台がでっかいんですよ。これラスボス曲だったらえらい感動するだろうなぁ・・・。ドラマティックでいて、明るい雰囲気もあるので、これそのまま天に召されそう(笑

 

29.決戦

こっけさん作。

こちらもシネマティックさを感じる、しかし王道のハードロック路線のラストバトル曲。ツインリードギターの旋律の残響がこれで最後かと思わせます。ヴァイオリンでしょうか、ソロの弦楽器がギターの間に入ってきて、ストリングスも綺麗に合奏する形になっているので、もう総力戦でしかない。うわー、この展開は熱いですね。

リードギターが曲がらない強さを感じて、弦楽器がしなやかな強さを感じる。なんでしょうね・・・ヒーローとヒロインが共に戦うこのラスボスは最後の試練となるのか、最初の試練となるのか。ラストバトルの原点を垣間見るような感覚があります。しかしミキシング綺麗だなぁ・・・。

 

30.聖人育成メソッド

Ominaさん作。

パ、パイプオルガンだ・・・!!荘厳だ!神を感じる・・・。と思いきや、ゴリゴリのギターサウンドで粛清が入ったかのような、漫画ベルセルクを彷彿とさせる正邪の相容れぬ拮抗の世界を描いたような楽曲。この楽曲には天使と悪魔、それもより深い因縁を感じます。現代風でいうなら、ブラックラグーンのような紙一重さを感じる。

ギターのソロに意地と意地のぶつかり合いを強烈に感じて凄い熱いです。そして最後に赤ん坊の泣き声が入って、そのままパイプオルガンの音に繋がっていくんですけど、最初「どうやってるんだ!?」と理解できませんでした。よく聴いていくと・・・いやこれ凄いですよ。頭でわかっててもなかなか出来るもんじゃないと思うのですが。しかもそのままオルガンの音が重複してどこかに消えていくという。なんて上手な(笑

 

31.甘栗こぶし

遊句さん作。

タイトルからも人目を引かざるをえないこの楽曲。演歌風のイントロからそのまま自然な流れでRPGの通常バトルに入っていき、和風の雰囲気を維持したままラストは演歌で〆るという他に類を見ない見事なまでの演歌とバトルの融合曲。Aメロは普通のバトル曲風に作ってあるのですが、Bメロから演歌が入ってきます。そしてサビはイントロの演歌のメロディを見事に使っている。

私がよく聞いていた80年代の演歌をどこかに感じるサウンドチョイスもまたいいですね。どうしてこんなに自然に演歌とバトルが合わさっているのかもう不思議でしょうがない、新しいジャンルを開拓されている名曲。いやぁ、これはほんとグッと来ますね、心にグッと入る。こんな戦闘曲あったら、一旦戦闘止めてしばらく聞き入るしかないんじゃないでしょうか(笑

 

32.紅鳶

きみどりルクスさん作。

一転、楽曲が西洋に飛びます。弦楽器・ピアノ・ウッドベース・クラシック系ギター・打楽器を遺憾なく使った踊りを踊るようなエレガントで優雅なアコースティックバトルサウンド。それぞれの楽器が激しくも呼吸を合わせたモダンさを感じさせます。ハーモニカがまたクールでかっこいい。

リズムの良い打楽器、艶やかなヴァイオリン音色、軽快で乾きをどこかに残しつつも潤いのあるギター・・・全部が美味しい。そしてこれだけ楽器がありながらそれぞれしっかり聞こえる。やばいっすよこれー、えらいかっこいいっすよー。こういうアコースティックなバトル曲は浜渦さんのアンリミテッド・サガの曲が有名かと思いますが、この紅鳶もすんごいおしゃれなので、これも途中で戦闘止めますね私は。サウンドがゲームを食ってしまうくらい良い曲です(笑

 

33.The Man-made Dryas

EBIさん作。

ケルティックサウンドを主体としつつ、ゲームの世界観全体を引っ張ってくるかのような様々な要素の内包率の高い曲。5→6→5・6→7+7+7+8など、拍子展開が非常に細かいのにそれを全く違和感として出さない辺り、本当に細かいところにまで緻密に手が込んでいるのがとても印象的。(間違ってたらすいません)

ケルト音楽がメインではあるのですが、効果音もふんだんに取り入れてあって、ゲームに使われているであろう感覚がそのままこの曲に取り込まれている感じがしました。フィールド曲というか、世界全体を自由に動き回る、旅と戦闘が一つのシステムとしてあるような、ゲーム自体が音楽と融合しているイメージ。これも色々取り入れてあって、一言では言い表せない広大さがあります。

 

34.龍樹の森

ころはさん作。

コロポックルの一生懸命冒険しているというような、心温かになるバトル曲。戦闘というよりは、一つの冒険を感じます。退治するという感覚も薄く、どちらかというとやったー!頑張ったぞー!というコミカルなゲームに非常によく似合う、木琴のメロディがほんとに心安らかになる。嬉し泣きしそうなのはなぜだろう。

フルート系の木管楽器とスネアの行進、後ろで実は結構忙しない仕事をしているストリングス・・・勉強になりますほんと。そして楽しい雰囲気ではあるのですが、なんだろう。こうして生きていることに何より喜びを感じているような感覚というのでしょうか。その作品の世界観をしっかり支えるようなバランスの良さもいいなぁ、ギュッと詰まってる宝箱みたいです。

 

35.fight against

豊葦水穂さん作。

ブラスのイントロが印象的なオーケストラ系バトルサウンド。木管、ブラス、ティンパニと非常にシンプルな構成ながら、笛のメロディがとても印象的です。笛のメロがかなり長い間旋律を司っているのですが、ここまで笛のリードでメロディ展開を作り上げるのは結構大変なはずなのですが、それを統一感を持ちつつ、微細に変化をつけているのは凄いです。

シンプルな構成ながらティンパニと和音を構成するブラスで低音とコード感がしっかり補われており、ツインリードの木管のハモリがバトルのテーマである哀愁さを作り上げています。これに肉付けされたバージョンとか、絶対かっこいいですよね。

 

36.Battle Beat

つばさくんさん作。

オーケストラとロックテイストの融合された、打楽器のビートが心地良いバトルサウンド。艶やかなトランペットと、中途で入ってくるアコギの旋律がどこか荒野を感じさせます。そして、後半に入る前に太鼓の音がソロになるところとか、一呼吸ある感じでかっこいい。後半のブラスのふくよかさなど、重厚な兵士を感じさせます。

技の応酬というよりは、曲全体の緩やかさから交互に力を見せ合う試合に近い印象があります。太鼓と入れ替わりで入るスネアの音の抜けから貫く天空を感じるので、グラディエイター同士の冷静なるぶつかり合いみたいに思えて、熱い中にもクールさも合わせてもっているようにも感じます。

 

37.Battle on the Ice

SOS☆さん作。

こちらもどちらかというと中世ヨーロッパの戦士同士の誇りをかけた戦いがイメージされるバトル曲。王城にて、王の御前試合のような、衛士たちの静かで厳かな戦闘。ゆっくり振り下ろす剣にはしっかり力が篭っていて、どこか泥臭さも感じるような。王の威厳がかなり間近に感じられて、分厚い権威を感じます。

タイトルから察するに、氷上か、もしくは寒い北国の屈強な戦士を思わせます。過酷な世界で生きる戦士の戦いは、環境からスピードというよりは、純粋なる力か、もしくはそこで生きるための胆力なのか。いずれにしろこれは力強いです。

 

38.Chiastolite

Gowrock as Salamanderさん作。

やばい、これはオーケストラで来てるけど、茫漠たる荒涼とした美しい世界を感じる。ワイルドアームズを彷彿とさせる、廃れ行く中にも生きる希望をもった生命の力強さを風に乗せて送り込まれるような、静かなかっこよさのある曲。この旋律でコーラスとピアノが乗るのはずるいですよね。ずるいんです、感動しないわけがない(笑

真ん中にブラス隊がいるのですが、それがもう真っ直ぐ進んでくるようで、勇ましい兵士の行進を思わせます。大きな打楽器音の振動がめちゃめちゃ気持ちいいです。そしてストリングスに合わせてピアノやコーラスが重なって戦闘にいざなってくれるんですよ。メロディアスだ~これは良い。

 

39.ReΞbellIon

gLa+nZさん作。

このオーケストラの怒涛の攻めはなんでしょう。まるで大海に飲まれる一匹の蛇の気分。打楽器の空気を揺らす振動音が迫力を増しますね。民族系の打楽器、電子音を取り入れた新世界シネマティックバトルサウンド。ガンダムUCのサウンドを作っていた頃の澤野さんの雰囲気をどこかに感じます。私には宇宙空間でのドラマの展開が伺えてしまう・・・。

シンセベースと民族打楽器が中盤入ってくるのが雰囲気をガラリと変えてくるんですよね。人の生きる世界に同居する無機質な音。そしてこの浮遊感、どうしても地上戦ではなく、宙間戦闘に感じてしまう。ドラマティックな運びになっているので、敵もやはり同じ人なんだと思います。無機質さは機械を使っているから、なのかなぁ(笑

 

40.Dice or Die

かまきりざーどさん作。

これは、初心に戻って地上戦ですね!?シンプルながらロックテイストでコンパクトにまとまっていて、SFCのファイナルファイトとか、そういった拳闘家の強さを目指す等身大の戦闘を感じました。メロディが耳に残りやすいです。こういうストレートなメロディラインと曲展開はやはり王道ながら安定したかっこよさがありますね。

これで格闘ゲームとかやってたら普通に燃えるだろうなぁ。バックの音の厚みを作るパッド系シンセ音が良い仕事していて、そのお陰でリード音がハモりでなくとも聴きやすい気がします。ベース音が時々上がってスラップテイストを出すのも美味しい。いや、いいなぁ。安定感のあるドラムも素直にかっこいい。

 

41.黄昏に沈む記憶

Rucaさん作。

ピアノのリフとリードの笛に歌うようなコーラスのイントロが印象的。余りに哀愁溢れすぎてて、戦っているというよりは、泣く泣くそうするしか他に道がないようなド悲しすぎる旋律の楽曲。もはや半自動のボタンを押したくないイベント戦闘。戦いたくない。でも避けられない。身が引き裂かれそうだ・・・。

現在41曲目ですが、ここまで真っ直ぐ悲しみに向けた曲はこれが一番なんじゃないだろうかと思ってしまう。それくらい悲しい。しかも後半、笑顔でさよならしようねといわんばかりの明るくしていこうという雰囲気がかんじられるところがまたやばい。なんなんですか、泣いていいですか。俺は今、泣いていい。(スクライド風

 

42.Atrocity

MIKAMI MAKOTOさん作。

黄昏の曲がラストにオルゴールで〆ていて、この曲はそんなオルゴールから始まり、激熱のシネマティックサウンドに繋がるという。しかしタイトルがまた・・・どこまでも狂気をはらんでいるバケモノが相手でもおかしくないというバトルサウンド。Undertaleの狂ったフラウィーを思い出しましたが、こちらの曲はより荘厳に、雄大さがあるという点では強大な気がします。

これはほんとに巨神兵のような、ワンダと巨像のあいつみたいなやっばいやつが顔を出しているのが浮かびました。そしてこの楽曲、シネマティックではあるのですが非常にまた聴きやすいんです。音の置き方がすんごいクリアで個人的な好みになりますがこのミキシングは私は凄い好きです。ホール感はあるんですけど、壁を感じない。壁がないわけじゃないんですけど、なんだろう・・・とても心地良い。

 

43.エンカウントなう

くふさん作。

JAZZ風のバトルサウンド。耳に残るメロディラインと軽快なテンポが合わさって個人的に好きな楽曲です。ウッドベースと打楽器がまるで一つの楽器のように厚みを作り出しているのが私にとってはとても新鮮です。ピアノを弾く様が楽しそうでニヤけてしまいますね、トランペットのリードが何とも言えず聴きやすい。

こんなノリの良い、聞いてて心地良い戦闘曲なら、あまり避けようとは思わないです。あと、戦闘というよりは純粋にそのゲームを楽しめる躍動感を感じるため、若干戦闘そっちのけになりそうなくらい聴き応えがあるのですが、戦闘とがっちりハマると脳汁出まくりそう。3分も尺があると長丁場でも戦闘が楽しめて、それもまた良しという風にバトルが楽しめる。いいなぁこういう楽曲。

 

44.逃走

しっぽさん作。

これはちょっと笑いました。ねずみ小僧もしくはクールな怪盗の喜怒哀楽を含む逃走劇を描いたようなバトル曲。しかも逃走ではあるのですが、すんごいかっこいい怪盗なんですよね。0:46辺りの展開が超好き。なにこのかっこいい作り。程好く歪んだギターと垢抜けたドラム、急遽入ってくるストリングスの絶大な効果。逃走というにはあまりにドラマが盛り込まれすぎてて、ギャップ差にやられた。

2:02で私の超好きな展開が再び来るのですが、途中でトランペットが離脱してストリングスのみのメロディラインになるところとか、なんですか。私の知らない私のツボ付いて来るとか。しかもところどころピアノだったりストリングスがオシャレな動きしてて、いやーーーー、曲聴きながらニヤけてる自分今気持ち悪い顔してんだろうなぁ・・・(笑

 

45.ホカホカ村の大剣士じゃがいも

MAKOOTO作。

あれこれは、と思ったら自分の曲でした。もうそんな順番まで来ていたのか、そしてここまで感想を書いてもう何時間経つだろう。ここまで様々なバトル曲を聴いてきたこともあり、改めてじゃがいもの曲を書き直したくなってきました。2でやろう2で。

ロックテイストを主体とはしているのですが、自分でタイトル付けてて言うのも何ですが、ふかしイモみたいな印象があるんですよ。ハマりそうでハマっていない、どこかフワッとしたような。そう、ふかした後の皮がこんなにも簡単に剥けてしまうのかといったように。我ながら、なかなか形容しがたい。

 

46.決勝戦 of Something

まっしゅまろんさん作。

私の中での剣と魔法の基本的なRPG戦闘曲として一番ハマってる気がするオルガンとギターの旋律が気持ちよい正統派バトルサウンド。ほんとこの曲好き。軽快なオルガンが常に音の厚みを支え、Aメロはこれまた聞きやすい太さが見事なシンセリード、そしてサビはギターリードという私の中では基本の王道RPGバトルを全て兼ね備えているという、理想の具現化されたような楽曲。リリースの短い軽快でアタックの強いスネア・・・等々、好み貫いててやばいです。

タイトルが「決勝戦」とあるので、戦闘というよりはスポーツに近い試合を感じますが、それがまた優しいですね。M3でご本人にご挨拶させて頂きましたが、非常に爽やかな方であられました。

 

47.対峙

保積さん作。

この方の作られる楽曲も私好みでございます。大王道の非常に純度の高いシネマティックバトルサウンド。まず音の迫力が凄い。ここまで音の遠近を作れるのも凄いのですが、残響の臨場感がハンパ無い。特にブラス系。シネマティックではあるのですが、この楽曲ではメロディが意識ささっているように感じられるので、敵は生物ですね。しかも歴史ある感じ。神という存在よりはもう少し地に足の着いた印象があるので、ドラゴンですかね。低音部で鳴っているシンセベースらしき音から、なにかしらの自然の主でありそう。

曲の作りから、繊細さと雄大さを同時に感じる名曲。

 

48.Rebel Struggle

MATSUさん作。

おお、こちらもまた王道オーケストラのラストバトル曲ですね。こちらの曲はこれまでの自分達の辿ってきた道の集大成を迎える最終章というイメージがあります。オーケストラ部隊に負けないくらいピアノの音の存在感が全範囲にあり、まるで何かの神々と戦っているような降臨感があります。

タイトルから、これは人間同士の反乱というイメージよりもやはりヴァルキリープロファイルに出てくるような神々への反逆というイメージの方が合う気がします。この楽曲に相応しい神が相手だと、とてもじゃないですが敵うようには思えないんですけど、神もひっくり返すと人間ですからね。面白いものです。しかし同じシネマティックサウンドでもこんなに方向性が違うことで色が変わるとは・・・。

 

49.eNsis

しぅさん作。Vo. 稚紗さん。

うおおお、ここでボーカル有りのシネマティックバトル参戦!!なんつー熱い展開なんだ。結構前にANUBIS Z.O.Eという当時やっばい近未来型アクションゲームがあったんですけど、それを彷彿とさせるボーカルの声による透明感と四つ打ちとシネマティック融合型というとりあえず超かっこいい曲です。

いやー、歌が入るとまた一層人間模様が強く印象付けられる感じがしますね。これはもう舞台が宇宙とか時空を超えてるんですけど、最終的にそこで繰り広げられるのは人間同士のぶつかりあいだったという、原点回帰を思わせます。音使いがこの曲もまた非常に上手い。もう私の体力はマイナス振り切って一周して戻ってきました。メビウスの輪。

 

50.Phantasm Strike

JourneyCatさん作。

全50曲の弓道で言う落ち、つまりトリを務める楽曲。全てのバトルを全ての次元を超えて最後に束ねるような結びに相応しい楽曲。転生した人間が、どの時空でも同じようなドラマを向かえ様々な経験をして一つに戻り、その自分を作り上げたこの世界の理と向き合うような、そんな次空間楽曲。なんですか次空間楽曲って。

この曲を聴いてると、ほんとにこれまで辿ってきた世界全てをサァッと風になって通り抜けるような感覚があります。なんだろう、ほんとに大事なことって、一人一つここに持ってるだけで、それだけで無敵になれるんだろう。色んなもの全部洗い流されてしまいました。細かいこと吹っ飛んでいく、そんな最高に爽やかな楽曲でした。

 

 

BATTLE COLLECTION 3を聴き終えて

今時計を見たら、10時間丸々かかってしまった(笑)。楽曲は計50曲で3時間弱なので、その3倍ですね。むしろ短く済んだほうではないかなと思います。記事の文字数は過去最高の17,000字弱。もっと旅行記などで果てしなく長い記事とはありますが、平均3,000字の自分にとっては大台を結構更新しました。ヤッタネ!

バトルコンピ3は聴き応えがありすぎて流石に一回休憩を挟みましたが、それに見合うだけの理論と感性が詰め込まれた、全てで一つの作品になっていると思いました。全編通して一曲一曲にそれぞれの個性・良さ・方向性などが違っていて、同じバトルという括りで本当にこれだけの色があるんだと痛感しました。

 

自分の感性からあれこれ書いてはいますが、最終的に言えることは、一つ一つの楽曲どれもが想いの宿った名曲であったということ。これは本心です。全てに私の学びがあった。そしてこんなにも音でそれぞれの世界が表現されているとは思わなかった。

めちゃくちゃ勉強になりました。どうもありがとうございました。

早速これからの曲作りにこの学びを活用していきたいと思います。

 

そしてSayaquさん、曲順見事でした。これの順番考えるのも結構悩むと思うんですよ。でもこれ、正解だったと私は思います。序盤から中盤も凄い面白かったんですけど、終盤にかけての盛り上がり方やばかったです。さすが主催なだけはある!(笑

 

はーーーーーーーーーー

 

すんごい良かったーーー…

 

 

それでは!