こんにちは。
今回は、映画や最近のゲームでもスケールの大きな作品が増えてきて、そのBGMを聴いたり、作るために調べている時に「シネマティック音楽」「Epic Music」といったタイトルやタグを見かけたので、それについてちょっと書いていきます。
そもそもシネマティックって何?
私が子供の頃は「シネマ」という言葉は近所にある映画館のことを指してるかくらいの印象でしたが、映像や音楽の分野で「シネマティック」と耳にするようになったのは、実は割と最近。
自分のアンテナがこれまで、そっちに向いてなかったっぽい。
調べてみると、
別表記:キネマティック
英語「cinematic」の音写で、映画(シネマ)に関連する物事であるこをを示す形容詞。
ということで、例えば「シネマティック音楽」というと、映画・映像に合うような音楽という認識で問題ないかと思われます。
それと、同じような言葉に「劇伴」というものもありますね。コンポーザーの方の記事などでよく見る言葉かと思いますが、これをWikiから引用すると、
劇伴(げきばん)は、映画やテレビドラマ、演劇やアニメで流れる伴奏音楽をいう。また、音楽におけるジャンルの一種でもある。
演劇の伴奏、ということのようですね。
この二つの言葉の区分が明確にあるかどうかは不明ですが、私の体感では、
- シネマティック:ハリウッド映画などの流れから壮大なサウンド
→ 空間・映像などの空気感・世界観を強めに伝えるイメージ - 劇伴:日本の演劇、ドラマなどの流れからバックグラウンドミュージック
→ その時の情景・心情、作品のイメージなどの感受性面が強めのイメージ
シネマティックと聞いたら、「ダンダダン!ドーーーン!!」みたいに映画「パシフィックリム」みたいなスケールの大きい世界のイメージが出てきますし、劇伴だったらもっと日常的な人目線といいますか、暴れん坊将軍チャキーン!成敗!みたいな。(古い
イメージとしてはこんな風に捉えています。
シネマティック音楽のジャンルは様々
シネマティック音楽と聞くと、
「壮大なオーケストラ」
というイメージが私の中では一番あるのですが、実際一番ポピュラーで一番大規模な音楽を演出するとしたら、西洋の管弦楽(いわゆるオーケストラと呼ばれるもの)が妥当といいますか、収まるべくして収まったという気がします。
ですが、シネマティック音楽というのは「映像に合わせた音楽」であるので、中身の音楽のジャンルも当然の事ながら色々あります。
前回も貼りましたが、こちらは「ONNUEHO 5th」のクロスフェード。
お聴き頂くとわかるのですが、オーケストラ編成は多いですが、民族楽器が主体であったり、ピアノだけの楽曲もあれば、シンセを使ったEDM系の曲もあったりなど、そのジャンルは様々。
ただ、ONNUEHOの場合は「壮大な曲」のコンピレーションであるので、ONNUEHOの曲は「壮大」であって、だから全てをシネマティック音楽であると一概には言えないとは思いますが、
- 壮大である=映像に合わせやすい
という流れもあるので、参考までに挙げてみました。
音楽:Epic(エピック)とは
Youtubeなどで壮大な曲などを探していると、時々「Epic」と書かれている楽曲を見かけます。
このEpicをWikiから引用すると、
アメリカで1990年代に生まれた音楽のジャンルのひとつ。
主にDJなどがクラブなどで扱うようなハウスミュージックから派生した音楽ジャンルに「エピックトランス」といったジャンルも存在するが、どちらも壮大・荘厳といった曲の特徴を由来にこう呼称されるものの、別のジャンルとして区別される。
エピック音楽は一般販売されることが少なく、主に映画の予告編などでのバックで使われるだけなのであまり知られていない。サウンドトラックと似ているが区別される。
というわけで、「Epic」という壮大系音楽というジャンルは割と最近生まれたものなんですね。
そのエピック音楽は元々映画の予告編だけに使われる、いわゆる「使い捨て」の楽曲だったようですが、今はその映画予告用に使われていた「壮大さ」に加え、“Epic”の文字が本来持つ「叙事詩」的な意味合いを含んだサウンドという感じがそのままします。
「叙事詩」をこれまたWikiから引用すると、
民族の英雄や神話、民族の歴史として語り伝える価値のある事件を出来事の物語として語り伝えるもの
とあり、Youtubeで「Epic」と検索すると、そういった雰囲気の楽曲作品が沢山出てきます。
もう見ただけで大体わかりますよね、ああ、こういう感じのやつか。と(笑
この動画にある「Epic Music」というもののイメージを簡単にまとめると、
- 壮大、荘厳である
→ 非常に大きく、雄大であり、スケールの大きさがそこにある - 歴史的、神秘的である
→ 人類が紡いできた一言では言い表せないモノがそこにある
という、どこか人類の系譜を音にして伝えているような雰囲気があります。
日本のエピックといえば
Epic(エピック)の叙事詩的であるところに注目してみると、日本の伝統音楽としては「平曲」などがピッタリはまるのではないかと思われます。
しかし、平曲は語りがメインで楽器は琵琶が基本。現代的な意味での純粋な音楽かというとちょっと違うし、壮大かと言われるとそれも違う。なので日本の「Epic Music」と言いがたいかとは思いますが、叙事詩的であることには違いない。
琵琶を楽器として使うことが出来れば、音を出すだけで強烈な叙事詩的要素を演出することが出来そう。
・・・なんだけど、日本の琵琶ってすんごく高いんですよね。鉦鼓と一緒で全然一般に普及してないので、軽くウン十万くらいする。
ちなみに雅楽の管絃は、壮大さという点においては当てはまりそうだけど、どちらかというと儀式要素が強めなので、感情の深みが強い叙事詩的要素は薄い気がしますね。
その点、ゲーム「大神」のBGMは西洋の管弦と日本の管絃を合わせ、尚且つ歴史的な深さを持っている。
壮大であり、叙事詩的であるとか・・・大神すごいな。まさに日本のEpic Musicじゃないか(笑
ちなみに、Epic Musicの作り方はMerry bad endingのilodolyさんの動画がありましたので、参考までに載せておきます。
動画だけ見ると簡単そうであり、そこに到達するまでが案外長そうでもありますが、私は非常に勉強になりました。
まとめ
以下、個人的見解を含めて簡単にまとめてみます。
- シネマティック音楽
→ 映画に合わせたBGM
→ 映画の内容にもよるが、最近は壮大なものが多い印象
→ イメージとしては、作品内の世界観自体を表現
→ 全体的な視点から音を合わせている気がする - 劇伴
→ 映像・演劇に合わせたBGM
→ イメージとしてはその場の状況、雰囲気などを表現
→ 人間の感情面など、具体性強めの印象 - 「Epic Music」の特徴
→ 壮大、荘厳である
→ 歴史(民族)的、叙事詩的である
→ 圧倒的じゃないかッッ!!
・・・こんな感じでしょうか。
最近のゲームでいったらNieRとか良いですよね。壮大でありながらメロディも結構強めなので、個人的には好き。PS4あるから今から買ってもいいなぁでも時間ががが
今回はここまで。