【作曲】BPMを一個掘り下げてリズム作りに生かしてみる【DTM】

こんにちは、MAKOOTOです。

 

パソコンなどで音楽を作ったことのある人なら一度は見たことのある、

BPMというもの。

 

これは一体なんぞや?

ということなのですが、音楽でいうとこれは

 

曲のテンポ・速さ

 

のことです。

数値化した単位としてこれを音楽界では「BPM」と呼んで使っています。

 

今回は、このBPMを作曲をしていく上で、

どう意識して取り入れていくかを見ていきたいと思います。

 

 

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BPMとは

Beats Per Minute

  • 音楽で演奏のテンポを示す単位。ビート・パー・ミニット。
  • 医学で心拍の速さを示す単位。

出典:Wikipedia BPMより

 

BPMとは、「Beats Per Minute」の略で、

一分間にどれだけのリズムが刻まれているか

ということになります。

 

これは医学用語でも使われているようです。

またもう一つ、私は調べるまで知らなかったのですが、

ランニングをする方も走るリズムに合わせてということでBPMを意識するみたいです。

 

私も長距離ランナーだったので、なにか近いものを感じる。

走るテンポに合わせて曲のBPMも合わせる、という具合でしょうか。

 

 

音楽リズムの個人的見解

早速噛み砕いていきます。

私が使用しているCubase 8.5では、プロジェクトファイルを開くと、

 

基本値が

BPM=120

4/4(4分の4拍子)

と設定されています。

 

これは、

1小節内に4回ビートが刻まれるのを基本として、

それが一分間の間に120ビート刻まれる想定ですよー

ということです。

 

なぜ、一分間に刻まれるビートを基本に、

音楽ではテンポの単位として使用しているかというと、

BPMが医学用語として使われているという逆説から、

心臓の鼓動音を基準として考えたからなのではないかと思っています。

 

まぁ、人間何を基準にノリとかリズムといったものを言い表すかといったら、

やはり心臓の脈打つ鼓動音が最も身近なのだと思います。

 

生まれる前は、母親の心臓の鼓動音を聞いていたわけですし。

 

 

ちなみに人間の心臓鼓動回数は、

平常時の平均が60~70回

だそうです。

それがそのまま「BPM=60~70」として言えます。

 

そして、この心臓の鼓動回数がBPM=100を越えるくらいだと、

緊張していたり、文字通りドキドキしている時がこのくらいだそうです。

 

 

DAW(作曲ソフト)であるCubaseのデフォルトがBPM=120なのですが、

そう考えると大分速い設定になりますね。

 

これは、現代の人間が音楽を楽しむという時には、

BPM=120という数値が心臓の鼓動音より幾分速いということから、

音楽から刺激を得よう

という欲求があるからなのではないかと。

 

これはあくまで私の個人的な見解なので、

科学的にこう!という根拠がはっきりあるわけではないです。

 

ただ、人がなぜ音楽を求めて、それを楽しむ文化があるかと考えたりするのは、

自分が曲を作る上では必要な考えだろうと思っています。

 

好きなんですよねー、こうやって色々考えるのが(笑

 

 

 音楽でのBPM

具体的に数字を並べてみます。

4/4(4分の4拍子)を基準としたBPMとその秒数です。

BPM 1小節の秒数(seconds) 1拍の秒数(seconds)
60 4.0 1.0
80 3.0 0.75
100 2.4 0.6
120 2.0 0.5
140 1.714 0.4285
160 1.5 0.375
180 1.333 0.33325
200 1.2 0.3
240 1.0 0.25

 

実際にサンプル音源で聴いてみます。

「どっ たん どっ たん」という4つの刻み、4分の4拍子です。

 

・BPM=60

サンプルはドラムですが、ほんとに緩やかな感じの曲調になります。

心臓の通常鼓動音とほぼ一緒なので、眠りに入るくらいのリズムに良いかもしれません。

人間が起きた状態でリラックスできるのは、大体70~80くらいではないでしょうか。

 

 

・BPM=120

軽快で、少しウキウキしたような曲調。

遅いかと言われるとそうでもないし、別段速いわけでもないという体感。

ちなみに少し上のBPM=140はクラブ系の基本BPMとされているようです。

人間がリズムにのれる一番気持ちの良いポイントがこの辺りのようです。

 

 

・BPM=180

ロックミュージックのノリの良い曲など、この周辺に多い感じがします。

これに8分刻みのメロディを乗せるだけで、ノリノリになれます。

ただし、身体が慣れてない場合、このリズムを刻むのは結構疲れます。

 

 

・BPM=240

4分の刻みだけで十分速いです。

身体でリズムを刻もうとすると、すぐ疲れてBPM=120で刻んで丁度良い、

という感じでしょうか。

8分でも十分速く感じますが、これの16分刻みを平気でこなす超絶技巧レベルがいます。

 

 

ちなみに、

BPM=30だと、

「ど~~~~~~っ、た~~~~~~~~ん」

という風に、Mr.4並にかな~り遅く感じます(笑

どこでリズム合わせればいいか即座にわからないレベル。

 

 

BPM=300

CubaseのBPM最高値が300ですが、もはや身体で刻むと壊れそうな印象です。

これより速い速度でとなると、

1小節内の4分を、8分にして表現するしかなくなります。

 

 

上記は単なる例ですが、

BPM=60の場合、この「どっ」が丁度1秒。

BPM=240だと、これが0.25秒。かなり速いです。

 

 

大雑把にBPMを分けてみましたが、

基本的にはこのBPMの数値で曲調が把握できます。

 

ただし、実際はBPM以上にリズムの速度の違いを体感する曲がほんとに沢山あります。

同じBPMでも、8分刻みや16分刻みを織り交ぜるだけでリズムがガラリと変わる。

また、ピアノソロや古いオーケストラ楽曲など、常時リズムが揺れている楽曲もあるので、

BPMはあくまで目安として見るくらいで良いかと思います。

 

 

BPMを意識する理由

さて、楽曲のテンポだけでいえば、話はここで終わるのですが、

なぜBPMを意識しようということを記事にしたかというと、これには理由があります。

 

上のバスドラムとスネアの単音が、それぞれ0.3秒分のデータだったとします。

・BPM=200

1拍0.3秒なので、バスドラとスネアの音が丁度くっついて聞こえます。

そのため特に違和感はないのですが、

これをサンプルはそのままにテンポだけ変えて、例えばBPM=120にすると、

 

・BPM=120

うーん、バスドラの元々のリリースが短いのでちょっとわかりにくいかもしれませんね。

 

音のサンプルを0.3→0.2秒で聴いてみましょう。

お、これならわかりやすい。かなり歯切れがよくなっていますね!

 

 

DAWなどで曲を作る際、例えばオーディオデータを並べて単純にBPMだけ大きく変えた場合、各音のリリース(音の鳴りが消えるまでの長さ)によって、

 

前で鳴っている音が消える前に次の音が鳴り、それが一時的に重なって

意図せず音圧が上がってしまう、ごちゃごちゃした印象になる

 

もしくは、

前で鳴っている音が早めに消えてしまい、次の音が鳴るまでに間が空いてしまって、

意図しない分離感が出来てしまう

 

ということが起こります。

 

意図しない音圧の上がりは、リミッターをかけた時に歪みが強く出やすいですし、

分離感は、リバーブなどでくっつけようとして余計な響きを追加してしまったり等、

極端に言えば、取り繕うのに後々めんどくさくなります。(笑

 

 

ただ、楽曲を作っている場合は基本的に音が重なり合うものなので、

そこまで音のリリースに神経質になる必要はないですし、

リリースが短めの場合でも、歯切れがよくてそのままハマることも多い。

 

どの道、楽曲を作っていく上でのトライ&エラーは続くのですが、

 

音が何秒鳴ってて、何秒だと小気味良くリズムを感じるか

 

を頭の片隅で知っているだけで、

同じBPM(テンポ)でも、リズムの作り方に幅が出来ます。

 

実際はジャンルによってその都度調整していく必要があるとは思いますが、

その基本的なことをまずは押えておこう!

ということでした。

 

 

まとめ

・BPMは、曲のテンポを決める速さの目安

・BPMがわかると、小節・拍の秒数がわかる

・一音の長さを長くすると、リズムが緩やかに感じる

・一音の長さを短くすると、リズムの歯切れがよくなる

 

 

 

この各音の長さの具体的な秒数がわかると、

コンプやリバーブなどのエフェクトをかける際にも参考になるので、

感性だけに頼らなくてもよくなります。

 

長めの音を急に短くした時、毎回新鮮に感じるので記事にしてみました。(笑

もし「あーなるほどねー?」って思って貰えたらそれだけで十分です。

 

それでは!