【2017年秋M3】『Ciel Cielo – Zelophilia』を聴き終えての感想

ボーカルのみーさんとプロデューサーパープルPさんのユニット、

Ciel Cieloさん

 

透き通るような声のボーカルと、神秘さの中にポップさを含んだ楽曲が特徴的です。

前作の「月の残像」は透明感があって、どこかかき消えてしまいそうな雰囲気だったのですが、今回は少し意外な一面といった感じでしょうか。

 

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Ciel Cielo – Zelophilia

1.Zelophilia

かっこよさ気なタイトルのZelophilia。意味は嫉妬愛。歌詞の内容はその嫉妬が歪んでしまった形で愛を求めるような感じです。ただ、曲は裏腹にポップでかっこいい感じがあるので嫉妬で歪んではいるんだけど、どこか明るくそれを受け入れるかのような雰囲気があります。

最初タイトルの意味を知らずに聴いていたのですが、意味を知って、曲中のところどころにホワイトノイズの入っている意味がわかりました。

最後、「貴方の血で、目で、手で」とあるので、歪んでいることに変わりはないのですが、なんか明るい。こういう幸せの形を認めざるをえないようなどこか温かさを感じる

 

2.ヒュプノスの抱擁

ヒュプノスとは、ギリシャ神話でいう「眠りの神」。

嫉妬愛の後に浄化されて、安らかな眠りに付くような、それこそ光に解けて消えてしまいそうな雰囲気。休符の使い方が非常に上手く、そこが一瞬の呼吸の間のような錯覚をしてしまう。サウンドはしっかりと音を主張していながらこの透明感というのは凄いですね。

ボーカルの声が透明感をとてもよく演出しているように思うのですが、ホワァーッとした中に芯がしっかりある。ブレスの吐息感が冬の寒さ、白い世界を私は感じるので、声の特徴をよく引き出しているように思いました。

 

Zelophiliaを聞き終えて

陰と陽で言えば、陰の雰囲気を主軸にしていながら、あまり感情的に落ち込むような感覚がなく、どこか安心感のなかでの嫉妬と眠りの世界。サラッと聞き流してしまいそうな雰囲気がありながら、結構細かいところに気を遣われている印象があります。

パープルPさん曰く、「時間があまり取れなくて、本来もっとクオリティを上げられたはずでそこが無念」とのことですが、雰囲気作りなど個人的には申し分ないように私は思います。

ヒュプノスの歌詞が個人的には好きです。

 

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