【Retrologue】シンセ音の4つの基本波形を音と画像で理解する【DTM】

こんにちは、MAKOOTOです。

 

只今、シンセ音の基礎を総ざらい中でございます。

で、これをもう備忘録も兼ねてブログの記事にしてしまおうというわけです。

 

音楽におけるシンセ音は、以下の4つが基本波形

  1. sine(サイン波・正弦波)
  2. triangle(三角波)
  3. saw(のこぎり波)
  4. square(矩形波・方形波・パルス波)

 

 

「プルルルル・・・」という電話音や、

「ピーッ・・・ピーッ・・・」という心電図の音、

「ピンポーン」でおなじみのインターホンの音など。

 

日常的にはもっと沢山の電子音を耳にするかとは思いますが、

それらは全部この波形音が重なり合って、違う音のように聞こえています。

 

 

そしてこれらは、オシレーターと呼ばれる発信器から音が生成されています。

発振器の事。シンセサイザーでは音の元となる波形を作り出す部分に相当する。省略してOSCと書かれる事も多い。

出典:偏ったDTM用語辞典

音というのは、空気の振動を耳で感知するものなので、基本は目に見えません。

その空気振動を、人工的に作り出しているのがオシレーターです。

 

上の4つの代表的な波形は、その名前通りの波形をしています。

なので視覚的にはわかりやすいのですが、

それが実際どういう音なのかはすぐに思い浮かばないことも多いかと思います。

 

 

今回、Cubase付属のVSTインストゥルメントである、

「Retrologue」を使って、その波形を見ていきます。

 

 

 

 

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 1、sine(サイン波・正弦波)

Retrologueは、この4つを基本として音作りが出来るようになっています。

正弦波・三角波・のこぎり波・矩形波は、

このWAVEのつまみをそれぞれ回して決めてやります。

 

 

最初は、赤丸で囲ったsine波。

倍音成分を持ちません。シンプル is BESTな波形。

丸みのある、少し篭ったような音が特徴的ですね。非常に無機質な感じもします。

 

とても規則正しい波形なのが伺えますが、

変なところをキャプチャしてしまったせいか、

逆に気持ち悪い気もしなくもないです(笑

 

 

0.001秒間隔にまで拡大してみます。

あーなんか落ち着いた(笑

これ以上ないくらいシンプルで非常にわかりやすいですね。

 

こんな感じの振動が、一瞬の間に何百、何千とある。これが音の正体

 

ちなみに、このウェーブは振動を図にしただけのものなので、

例えば波形の下側だから音が低いとかそういうわけではありません。

 

音楽では、音の大きさ・強さを、dB(デシベル)で表すのですが、

一般的な数字の表記と意味が少し違っていて、

真ん中の「ー∞」は無音

上の方の「0」はオーディオデータの最大上限出力MAXを意味します。

 

つまり、-∞から0に近づけば近づくほど、音が大きくなるということです。

 

 

 

 2、triangle(三角波)

 

理論的にいうならば、基音と奇数倍音(3、5、7・・・)を含みます。

ただし、そこまで倍音成分が強くはない為、

先程のsin波よりは聞き取りやすく、少し明るくなったような印象です。

 

見た目も名前のまんまです。

 

ちなみに、低音での三角波の波形はこちら。

直線ではなくて、実は曲線。サメの尾のように生き物っぽい印象があります。

 

 

なぜ低音と高音で波形が微妙に違うのかというと、

これは三角波を出力するオシレーター内の演算式の仕様です。

 

演算式であるフーリエ級数とか昔すごい勉強したんですけど、

10年やらないと流石に忘れが激しいので、この辺りはさくっと割愛します。(笑

 

とりあえず、三角形だなぁ・・・と。(急に適当

 

 

 

 3、saw(のこぎり波)

 

三角波と形は似てますが、音の質はかなり違う印象があると思います。

 

これも超拡大していますが、三角波や正弦波と違うのは、音の立ち上がり。

のこぎり波の場合、いきなり音がMAXになっていて、これが一瞬の間に超連続している。

見た目もなんとなくかっこいい。

 

[speech_bubble type=”fb” subtype=”R1″ icon=”ruii2.jpg” name=”ルイー”]なるほど!まさにオレのことだな![/speech_bubble] [speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”shibu6.jpg” name=”シブ君”]突然現れたねー、今回出なくていいと思ってたのに・・・[/speech_bubble] [speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”shibu1.jpg” name=”シブ君”]というかルイーは一個前の100%三角だよねどう考えても[/speech_bubble] [speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”shibu1.jpg” name=”シブ君”]ごまかしちゃダメでしょ[/speech_bubble] [speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”shibu1.jpg” name=”シブ君”]あとキミの存在は三角波に失礼だから[/speech_bubble] [speech_bubble type=”fb” subtype=”R1″ icon=”ruii4.jpg” name=”ルイー”]あ、ハイ、すんません・・・[/speech_bubble]

 

 

 

低音での波形も見てみましょう。

立ち上がりはほぼ直線、ではありますが、厳密には完全な真直線・・・ではないですね。

振動の仕方も弧を描く曲線になっていて、ちょっと面白い。

 

[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”shibu7.jpg” name=”シブ君”]面白い?それボクのこと!?[/speech_bubble] [speech_bubble type=”fb” subtype=”R1″ icon=”ruii3.jpg” name=”ルイー”]あーそうだな、面白い面白い[/speech_bubble] [speech_bubble type=”think” subtype=”R1″ icon=”ruii3.jpg” name=”ルイー”]コイツ本当に毛根っぽいよなぁ・・・[/speech_bubble]

 

 

 

また、倍音成分は整数倍、つまり「1,2,3・・・」と全ての倍音を含むので、

ヴァイオリンや金管などの楽器と性質がかなり近いという特徴があります。

 

 

↓Retrologueのノコギリ波↓

 

 

↓Hollywood Orchestraの1st Violins↓

 

[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”shibu1.jpg” name=”シブ君”]1kHz辺りからの小刻みな波形が特徴的だね[/speech_bubble] [speech_bubble type=”fb” subtype=”R1″ icon=”ruii1.jpg” name=”ルイー”]なんだ、割と真面目じゃないか[/speech_bubble]

 

 

倍音が整数倍ということもあるので、一番耳に馴染みやすく、

またエフェクトをかけた際にも一番柔軟に音の変化が出やすいので、

とても扱いやすいシンセ音かと思います。

 

 4、square(矩形波・方形波・パルス波)

 

昔ながらのゲーム音というイメージが強いかと思います。

以前、「コナミ矩形波倶楽部」という熱いチームもあったくらいですし。

 

倍音成分は基音と奇数倍音(3、5、7、・・・)を含む点では三角波と同じですが、

その奇数倍音のパワーが強いこともあり、音の存在感はかなりあります。

 

このsquareタイプには、大別して2種類に分かれていて、

デューティ比(↓図でいう、横幅のこと)が0.5、

つまり正方形になる形を一般的に矩形波と言います。

 

 

そして、デューティ比が例えば0.9とかになると、パルス波と呼びます。

同じsquareでも結構音が変わりましたよね。

どこか潰れたような、でも程好く空気も抜けたーみたいな印象です。

 

波形は、ちょっとわかりにくいですが一箇所だけ伸びているような形になります。

ちなみに、このようにパルスの横幅をとっていくと、偶数倍音が生み出されるので、

そういう意味では、多彩な表現が可能であるのがsquareの特徴と言えるでしょう。

 

 

また、デューティ50%の矩形波での低音部はこちら。

正弦波と比べると大分複雑になってきています。

 

波形、つまり振動の複雑さに比例して、

音の表情も変わってくるということがわかりますね。

 

 

 おまけ、ノイズ

音色として使うノイズ音。

私はTVをほとんど見ないので最近はわかりませんが、

昔は夜中の2時にTVをつけると番組がやっていないので、ザーという音をよく聞きました。

その時の音がこれと同じ。

 

耳で単純に聞くと、あー・・・って感じなるホワイトノイズですが、

波形だけ見る分には意外と安定してるんですよね。

 

出力信号がランダムなので、可聴帯域も基本全部をカバーします。

なので、ホワイトノイズを聞いている間、赤ちゃんがよく眠るようになる、

という話もあるくらいです。

 

 

・・・まぁ、お母さんのお腹の中と周波数帯域は似ているのは確かにそうなのでしょうが、

それでもお母さんのお腹の中で聞く「音」と「ホワイトノイズ」は実際違うと思います。

 

でも、耳障りでない程度である分には、周囲の環境音も掻き消えるし、

どこかヒーリング効果もありそうだからいいのかなぁ。

 

[speech_bubble type=”fb” subtype=”R1″ icon=”ruii2.jpg” name=”ルイー”]シブはあとどんくらい経ったら足が生えるんだ?[/speech_bubble] [speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”shibu7.jpg” name=”シブ君”]おじゃまじゃくし!![/speech_bubble] [speech_bubble type=”fb” subtype=”R1″ icon=”ruii4.jpg” name=”ルイー”]やべー、こいつ強えぇ~・・・[/speech_bubble]

 

 

 

 まとめ

  • サイン波(正弦波)は倍音成分がないので、無機質な音。シンプル
  • 三角波はサイン波よりは少し明るい。倍音は奇数次(少な目)。
  • のこぎり波:音質的には一番豊か。倍音は整数倍(全て)。
  • 矩形波:ゲーム音ぽい。かなり多彩。倍音は奇数次(多目)
  • パルス波:ゲーム音ぽい。薄いようで中身は濃い。倍音は偶数次もプラスされる。
  • ノイズ:耳障りだけどどこか安心感もある謎の音。ランダム信号。

 

 

シンセの音は、基本この4つの波形にノイズ音を加えて作るケースが一般的です。

この基本の掛け合わせで実に色んな音が作れるわけですが、

ハマるとなかなか抜け出れないので、注意が必要です。(笑

 

 

それでは、今回はこの辺で!