【2017年秋M3】『山染世界 – 不知火ノ章』を聴き終えての感想

架空のゲームBGMを演奏する独創ファンタジックバンド、

世界さん

 

その昔「魔笛士」が世を統治していた時代。
魔力を込めて吹いた笛の不思議なメロディは、魔物たちをたちまち一掃したという。
「魔笛士」の存在は平和をもたらし、人々に笑顔を取り戻したー。

出典:山染世界 ストーリーより

という、山染世界独自の世界観があり、そのストーリーをまるでリアルタイムにゲームを進めていくかのように音楽で表現している

今回はその2ndアルバム「不知火ノ章」の感想。

2017年10月現在、4thアルバムまで出ていますが今回2ndをゲットしてきました。バンド発起人の景多くんはもう10年くらいの付き合いになりますが、当時から多彩で凄かった。

 

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山染世界 – 不知火ノ章

1.プロローグ

風の音と鳥の鳴き声でいきなり世界観をイメージ出来てしまった。すごい。

渋いどこかおじいさんのような語りから、山染世界のストーリーにある魔笛士の物語の始まりであることを告げられます。いいなぁこの入り。

 

2.タイトルテーマ

ジャジーさを感じるドラムとオシャレなピアノから、尺八の音とアルトサックスだと思うんですけどその音色に繋がって、その両方のリードが辿るメロディがとても印象的。タイトルテーマとして、シンプルにしかし確実に気持ちに食い込む曲。

ピアノのコードワークがどこか懐かしさというか、なんだろう。私の記憶を突いてくる。

 

3.もみじライン

あーいいですね!この曲凄い好き。打楽器の正体がちとわかりませんが、なにかを・・・なにかを思い出させるような、日常の温かな雰囲気を彷彿とさせる曲です。なんですかね、この温かいおばあちゃんと手を繋いで歩く穏やかな道、みたいな感覚。

あ、でも途中からテンポアップするので、おばあちゃんがフィーバーした・・・わけじゃなくて、お祭りでもやってたかのようなストーリーですかね。生演奏(だと思う)ならではの楽器の豊かさが抜群に思えます。

 

4.祭り嵐

もみじラインのメロディから、敵と対峙した時のコマンド操作をしているイメージが浮かびました。尺八の攻撃力がハンパない。

曲の繋ぎと物語の設計が非常にしっかりしていて、中盤サビに入る前のなんともいえない豊かさなんかたまらない。しかし上手いなぁ・・・演奏者の人柄の豊かさが反映されているように思います。

戦闘っぽいんですけど、あんまりそういう険しい雰囲気はなくて、祭りの時の高揚感を大事にしている感じですね。あ、最後戦闘に勝利したっぽい(笑

 

5.朱雀の洞窟

イントロから始まるピアノのコードフレーズから、日常さとは明らかに違うフィールドに足を踏み入れた感じ。中盤のサックスのメロディフレーズと、後半のピアノ・ドラムの入れ替わりが場面の切り替わりを感じて探索してる感じ出ますね。

リバーヴの効きとドラムのスネアを叩く音と金物が、火山の溶岩のうねりを感じさせる。それとサックスね、サックスやばいなぁ。

この曲も何かを思い出しそうな、そんなツボをちょいちょい付いてくるのですが、何なんだろう・・・。

 

6.畏怖堂々

なんだ・・・?なんか出てきましたね。対象はかなり近い。明らかに意思を持つ何かと出くわしたか、またその場面か・・・?と思ったらキャラクターの会話が始まりました(笑

あ、スザクきたーーーーー!!(非常に良い声

この曲はスザクの語りがメインになっていてそれに気を取られがちになるのですが、バックのBGMは抜かりが無くしっかりそのスザクの心情を徐々に高めていくような、そんな感じがしました。

スザクはすばやさがSなので、クサナギを持つヤマトは果たして勝てるのかどうか。いい展開だ。

 

7.四天王との戦い~朱雀~

すばやさがSな癖に中立的な立場なのか、初めは思ったよりゆっくりしていたスザク。ボス戦を彷彿とさせます。そしてBメロから徐々に本領発揮したようで、攻撃仕掛けてきました。小刻みなスネアとサックスと尺八の盛り上げていく掛け合いがスバラシイ。

そしてサビ。これがすごいかっこいい。踊るような曲調でサビを走り抜け、そこから一呼吸置いて、またサビが始まる。サビがスザクのターンだとすると、なかなか強敵で、これはもちろん油断がならない。後半はヤマトの思考フェイズなのか、スザクの攻略法を探っているような・・・そういう一連のドラマを見事に曲に乗せてきている・・・!

スザク戦、熱いなぁ。

 

8.白熱舞闘

この曲を聴いている頃には、山染世界のこと自体が気になってサイトで見てみたのですが、この曲でムサシが出てきて、ヤマトと共闘すると、そういうことだった!!(笑

ヤマトとムサシは二人共笛を持っているのですが、曲中ではサックスと尺八の掛け合いが共闘さを感じさせますね。思わぬ味方が助太刀に来てくれて一緒に戦ってくれるというのは非常に嬉しいもので、そういう雰囲気を強く感じます。

ラストのサビの前なんか、共闘してくれるムサシの新たな一面を感じさせるようなフレーズに聞こえてならない(笑

 

不知火ノ章を聴き終えて

尺八・サックス・ドラム・ピアノの4つの楽器をほぼ主軸に全編通しているんですけど、全然飽きを感じさせないどころか、そのシンプルさが逆に世界観を引き締めている感がある。作品としてもしっかり一つの物語として完結していて、これ普通に続きが気になりますね(笑

 

M3当日では前情報なくこのCDをゲットしてきたので、てっきりこの「不知火ノ章」が今回の新譜だと思っていたのですが、これは2ndアルバムで今は4thの「神無月ノ章」が出ていたという・・・なんということでしょう。今度全部買って来よう

あと3作あるのか~、普通に次回作が気になってしまうじゃないかチクショウ。

・・・これ、ゲームにならないかな(笑

 

「山染世界」さんのサイトはこちら