【Lv2】ゲーム製作者から敵ボス画像が送られてきたので曲を作ってみる

MAKOOTOです。

前回の記事では、イメージ抽出まで終わりました。【Lv1】ゲーム製作者から敵ボス画像が送られてきたので曲を作ってみる

今回はその続きで、私の実際に曲を作っていった大まかな流れをご紹介してみます。曲作りは人それぞれ色んなやり方があると思いますので、参考に出来ることがあればどんどんして下さい。特にないなって方は、その人は私をすでに超えている・・・!!

ベジータのセリフである、

「お前がナンバーワンだ、カカロット!!」

これです(笑

 

それでは早速書いていきます。

 

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まず曲のイメージと尺の長さの仕様をチェック

今回はこの格闘タイプの赤ボスをイメージした曲となります。

次ボス

そして、前回抽出したイメージは、

  • ノリの良さ
  • 小刻みなブラス・ギターなど
  • 機械音としてのシンセ・オルガンなど
  • 荘厳さはいらない
  • 壮大さは少しはあるほうがいい
  • 少しのコミカルさ
  • ドラムをがっつり

 

コンブというゲームの基本的なBGMの尺は、大体1:30~2:00くらいを平均として作っています。特別な意味合いを持たせたステージや戦闘はもちっと長めに作りますが、このゲームの仕様上、基本はそんなに尺を長めに取らなくてよいという指示を製作者であるtonowiさんから貰っています。

 

例えば、

イントロ → Aメロ →(Bメロ)→ サビ → 間奏 → イントロへループ

というワンフレーズくらい作ると大体1分30秒くらいになります。

今回作る曲は、イントロのギターリフを作った時に「この流れを維持して変にあれこれしない感じでいくとよさそう」という道が見えてきたので、

イントロ → Aメロ → イントロ´ → サビ → イントロへループ

という構成になりました。BPM140のこの構成で、大体1:30くらい。

 

ラフ作成

出来上がったラフを先に載せておきます。

サンプル曲

ブログ用に曲一部だけ切り取って~とかも考えたのですが、尺短いし、めんどいからフルで載せてしまいます(笑

 

ちなみに製作者のtonowiさんからは例えば、「正規版に使われる曲は、正式にゲームが公開されるまでは控えてほしい」と言われています。

なので、こうしてコンブ正規版に実装されるかもしれない曲の公開は基本NGなわけですが、今回は宣伝も込みで製作過程を記事にするという形で公開しています。まぁ、この曲が実際採用されるかどうかはまだ決まってないんですけどね!

ラフで使用した音源は以下の通り。

  • ドラム - Superior Drummer 2.0Toontrack
  • ベース - TrilianSpectrasonics
  • シンセ - Retrologue 2トラック(Cubase内蔵)
  • シンセ2 - Xpand!2 5トラック(Air Music Technology
  • シンセ3 - FM8Native Instruments
  • ギター - HALion Sonic SE(Cubase内蔵)
  • ブラス - Hollywood Brass Diamond EditionEASTWEST

ギターは生演奏にする予定なのですが、ひとまず音として置いて雰囲気を感じたかったので、ラフ段階では打ち込み音です。

 

ラフ完成まで大体4時間

このラフを作るのに今回かかった時間は大体4時間くらいでした。速い時は1~2時間くらいでラフが出来て、3~4時間くらいで一曲完成!ということもあるのですが、今回コンブの他の曲と似すぎたりBPM被りすぎたりしないかとか、なんかイントロ思い浮かばないなぁと若干難産だったので、最初の一時間はその試行錯誤で潰れてしまった。

一時間考えて何も形に出来ない時は、しょうがない何か違う曲を聞こうとか、風呂行って鼻歌しようとか、色々します(笑

 

抽出したイメージの表現

  • ノリの良さ

ギターのリフを単純明快なものにしてみる。

  • 小刻みなブラス・ギターなど

発進していく曲の雰囲気から、ブラスで「ババッバ ッババッ」と統一。

  • 機械音としてのシンセ・オルガンなど

普段は裏方として使うオルガンをメインリードにして、あとは飛び交うシンセで機械が動く戦場をイメージ。

  • 荘厳さはいらない

曲の雰囲気から入れる余地がなかったので問題なし、クリア。

  • 壮大さは少しはあるほうがいい

サビでストリングスのスピカート若干入れたり、なんかかんや詰め込んで解決。(何

  • 少しのコミカルさ

イントロなどで、右と左で交互に掛け合いをするシンセで表現。(何

  • ドラムをがっつり

ギターもりもりで音数も多めなので、ドラムは音を硬めにしてノリを感じられたらOK。

 

・・・という、非常に大雑把ですが、一応全項目意識して取り入れてみました。ちょっと強引なところもあるのですが(笑)、こういう細かい自分なりの設定にはあまり時間を掛けたくはないので、ここはパッパッパッと思い付いた内容を形にしていきます。

 

ラフ作成後に、一晩寝かせて翌日改めて聞く

私の場合、部屋であまり音を出せない環境なので、作業は基本ヘッドホンで行っています。ですので、長時間曲を作り続けていると、耳の客観性が段々と失われて、音のバランスや良し悪しの判断が鈍ってきます

この状態から一度リセットを掛けるために私がやっていることは、

一旦曲の製作作業から離れて、
しばらく経ってフラットになった状態で改めて聴き返す

こうすることで、前回気付けなかった改善・修正点が見えてくるので、私はよくそうしています。その日のうちに完成~!という場合でも、絶対次の日か後日に聞き直しはします。即「完成!公開!納品!」とかはまずないです。

このラフサンプル曲も、そういう意味で「全体像を把握できる程度」という形にしています。ここで下手に作りこむということをしないのは、後日聞き返した時の新たな気付きを取り入れ易くするためでもあります。

 

ミキシング作業

次の日、リセットの掛かった状態でラフを聞いてみます。そうすると、

「んー、思ったより昨日感じた印象と変わらないし、このままの路線でいいかな。」

という風に今回は思えたため、そのままギター録りとミキシング作業に入りました。

がっつり時間を掛ける必要のある曲の時はもっとDAW内を整理するのですが、今回のようにサクッと曲を仕上げる場合、整理も割と最低限。自分が分かればいいくらいにしてます。

そして、ドラム・ベース・レトロローグはそのままで、他の音源は一旦全てインプレイスレンダリングでオーディオ化します。

MIDIトラックをオーディオと同じように扱うこともできますが、たまに音色データが謎のリセットを食らって何の設定を施したか戻って来れなかったことがあるので、HDDの容量は食いますが私はなるべく各トラックをオーディオ化します。Xpand!2のシンセも一本ずつエフェクトかけたいですしね。

 

ミキシングで大雑把にしたこと

箇条書きします。

  • 打ち込みギターを生ギターに差し替え
  • イントロ・Aメロ等、各セクションの抑揚付けとコード確認
  • FXチャンネルでリバーブ・ディレイのエフェクト掛け
  • コンプ・EQで各トラックの調整
  • ドラムの細かい修正
  • 曲ラストの、サビからイントロループまでの入りを調整

 

そして大体ミキシング作業が終わったら一旦書き出してプレイヤーに移し、既に出来上がっているCombatHeaven用に作った他の曲と聞き比べて、音量調整などの簡易マスタリング作業をします。

もう10年以上使っている「WINAMP」で確認。

ここで大概、新たに気になる点に気付いたりするのでちょいちょい修正を繰り返します。そして最後に、まず一回目で何も意識せずに聞き、二回目で粗探し的に聞いて、どちらのパターンでも大丈夫そうだなと思えたら、ループで曲のラストに「プツッ」というノイズが乗らないよう処理をして、最終書き出しします。

今回のラフ完成からミキシング完了までの所要時間は、大体6時間程度

 

完成、トータル10時間程度。

出来上がった完成曲はこちらでございます。(ジャンジャジャーン

完成曲

 

大きく変わった点といえば、

「遠くに見える敵が急激に近づいてきた!!」

という、敵ボスが前に出たり後ろに退いたりという演出を表現するため、

イントロ → Aメロ → イントロ´ → サビ → イントロへループ

の、緑色の部分のイントロでは、センターにあるギターにフランジャーを掛けて音量を小さめにし、逆に紫色のAメロ・サビでは左右にギターの壁を大きく作ったのが1点。

 

それと、イントロループに入る前のラスト一小節を削って完結感を無くし、

「これで終わりと思うなよ・・・!!」

という、まだ次がいるんだぞ的な表現にした方がかっこいいなという2点ですね。

 

それ以外は、概ねラフの通りだと思います。

 

まとめ

私はどちらかというと音数を多めにするので、総合的にうるさい印象はあるかもしれません。

次ボス

が、このボスの見た目の厚みもあって、これはこれで良い!ということにしました。

ダメなら音数の少ない曲を別で作ればいい。

 

・・・実はこの曲、ラフの時点で自分の中のイメージとはちょっと違う形になったなぁとは思っていて、完成はさせるけどこれとは別でもう一曲書く予定だったんですよ。

でも、聴いているうちに段々好きになってきちゃった(笑

最終的にこの曲はこれで結構良いやんかと思っています。ですが、一応この絵を元にもう一曲書いてみようと思うので、それが出来たらまた記事にしたいと思います。

 

それでは!